同期4人が語る女子テニスの世界。「夜もひとりなら...泣きそうになる」 (7ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • 94年組の皆さん●写真

穂積 心強いですね。同期がいるのは。

加藤 しかも、いっぱいいるって楽しいし。

尾崎 特に、みんなキャラがバラバラだしね!

 今年7月のウインブルドンダブルスでベスト4進出を果たした二宮は、ベスト8に入った時点では「まだ彼女たちに追いついていないから」と、笑顔を見せることはなかった。二宮が言う「彼女たち」とはもちろん、1月の全豪オープンでベスト4入りした穂積と加藤。

 また、ウインブルドンで躍進する二宮の姿を見て、日比野はそれまで抱いていた迷いを「振り切れたと感じた」と言った。あるいは、あまり周囲のことは気にしなかった尾崎も、最近では「同期の活躍は刺激になる」と口にすることをためらわない。

 同期のなかから誰かが頭ひとつ抜け出れば、それに追随するように他の面々も後に続く――。明るい声をあげ、笑顔で坂道を競い駆け上がるような一体感と若いエネルギーを放ちながら、「94年組」たちはこれまでも、そしてここからも、過酷なツアーを疾走していく。

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