大坂なおみが18年間を振り返る「お姉ちゃんこそ最大のライバル」 (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • TOBI●撮影 photo by TOBI

―― テニスを始めたのは、正確には何歳のときでしょう?

「3歳です」

―― 1歳半年上のお姉さんのまりさん、そしてお父さんと一緒にいつもやっていたんですよね? でも子どものころは、お父さんにもお姉さんにも勝てない時期がずっと続いていたと思います。

「そうでもないかな。お父さんは......正直、そんなに上手ではないから」

―― お父さんに初めて勝ったのは、何歳のとき?

「5歳かな?(笑いながら近くにいた父親の顔色をうかがうように覗き込みつつ......)。7歳にしておくわ」

―― では、お姉さんに初めて勝ったのは?

「15歳のとき」

―― えっ、15歳? では12年間もお姉さんに勝てない日が続き、それでも毎日、一緒に練習していたわけですよね。負けてばかりだと、「つまらない、もうやりたくない」とは思いませんでしたか?

「そんなことはなかったですね。きっと、お姉ちゃんのほうがつまらなかったんじゃないかな? だって自分より下手な相手と、いつもプレーしなくてはいけなかったんだから。

 私にとっては、毎回がとても楽しかった。負け続けていたからこそ、相手を倒すための"劇的な方法"を試そうとしていたから。それにいつも負けるたびに、『明日こそ勝ってやる!』とお姉ちゃんに宣言していたし」

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