錦織圭がマリーに劇勝。
「もう勝てない相手はいない」ことを証明
――錦織圭がフォアハンドストロークを逆クロスへ力強く打ち放ち、果敢にネットへ向かう。アンディー・マリーの球威に圧されながらクロスへ打ち返したバックハンドのパッシングショットはネットに掛かった。錦織はマイケル・チャンコーチらがいる選手関係者席のほうへ振り返り、表情を崩さず、つぶらな瞳を見開いたまま右手で勝利のガッツポーズをつくった。
US(全米)オープンテニス準々決勝で、第6シードの錦織(ATPランキング7位、8月29日付け、以下同)は、第2シードのアンディ・マリー(2位、イギリス)を、1-6、6-4、4-6、6-1、7-5で破って、2年ぶり2度目の準決勝に進出した。
全米オープン準々決勝、接戦を制した錦織圭。観客の祝福に応える 錦織のフルタイムツアーコーチであるダンテ・ボッティーニは、「アメージング! アメージング! この勝利は、圭にとって非常に重要なものです。素晴らしいテニスをしましたね。僕もとても嬉しいです」と顔をほころばせた。
錦織の立ち上がりは決して悪くなかったが、第1セット第4ゲームで錦織がサービスブレークを許してからミスが目立つようになった。
「出だしはあまりよくなかったですね。かなりアンフォースドエラーが出てしまった。自然と焦ってしまったのか、ちょっとしたミスがすごく多かった」と錦織は振り返った。
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