錦織圭が牽引。デビスカップで日本が世界一のイギリスに挑む (2ページ目)
一方、日本は1921年に初出場で決勝進出を果たし、アメリカに0勝5敗で敗れたものの準優勝だった。1930年代には佐藤次郎らの活躍があったが、その後、日本男子はWGに届かない冬の時代が続いた。だが、錦織圭の活躍によって、2012年に悲願のWG復帰。13年に一度降格したが、14年以降はWGを維持している。WGで迎えるシーズンとして6回目で、錦織のいるチームとしては4回目(2012、14、15、16年)となる。
100年以上続くデビスカップの歴史の中で、日本が第1回大会から参加しているイギリスと対戦するのは、日本テニス史上において、語り継がれるべき歴史的出来事であると言っても過言ではないだろう。
両国は1931年に1度だけ対戦したことがある。イーストボーンのグラスコートで、フレッド・ペリーらを擁するイギリスが、佐藤らがいる日本を5勝0敗で破った。1981年以降の世界16ヵ国で構成される現行WG制になってからは、初対戦となる。
「すごく光栄なことだと思いますね。ラッキードローとは言えないですけど。やっぱりアンディがいて、ダブルスも強いので、タフな試合になるでしょうし、たぶん今までで一番強い相手なんじゃないですかね。(シングルス、ダブルスのATPランキング)トップ10がいる国とそんなにやったことはないので、すごくいいチャレンジですし、楽しみにしています」
このように語った錦織は、気持ちの高ぶりを抑えられないような表情を見せた。また、デビスカップ日本代表の植田実監督は、名誉であると同時に、気を引き締めなければいけない対戦であると戒めた。
「(イギリスは)近代テニス発祥の国ですから、歴史的な対戦に関われることは誇りです。でも、そう思い過ぎて、(日本が)ダメだった歴史もある。選手たちの思いは、どうやって暴れて、どうやって勝つかという気持ちが優先している」
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