2016.03.04

本命不在の女子テニス界。
日本人選手もトップを狙える!

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

「テニスのグローバル化」

 それは、ここ何年にもわたって叫ばれている、ある種のキャッチコピーのようなものだ――。

土居美咲は全豪オープン覇者のケルバーをあと一歩まで追い詰めた かつてテニスは、”発祥の地”を自負するフランスや、アメリカなど経済大国の競技であった。その事実はトップ選手たちの国籍にダイレクトに反映され、たとえば20世紀最後の年である2000年の2月21日付けランキングでは、女子上位10人のうち4人がフランス勢。次いで、アメリカが3人を占めている。この傾向は上位20位まで広げても大差はなく、最多はアメリカの6選手で、5名のフランス人選手がこれに続いた。

 そのような世紀末から、16年後……。テニス界の景色は様変わりし、2月22日時点の女子トップ10に、フランス人の名前はなし。アメリカ人も1位のセリーナ・ウィリアムズのみであり、すでに引退したフラビア・ペンネッタ(9位/イタリア)を除けば、トップ10全員が異なる国という”国際化の時代”を迎えている。

 この視野をトップ20まで広げると、もっとも多くの選手を輩出するのは、3選手を擁するチェコ。他にはポーランドやベラルーシ、セルビアにウクライナといった、16年前には馴染みのなかった国名が並ぶ。かつて栄華を誇ったフランス人は、トップ20にも不在。ちなみにアメリカ人は2選手だが、これはセリーナとビーナスのウィリアムズ姉妹。彼女たちは16年前にもトップ10にいたのだから、つまりはアメリカもこの16年間、トップ10に定着できる選手を輩出できていないことになる。