錦織-チャン体制が好例。トップ選手の隣に『レジェンドコーチ』あり (4ページ目)
また、フェデラーはエドバーグとのコーチ契約満了後、15年12月から元世界3位のイワン・リュビチッチをコーチに招いた。リュビチッチは13年5月から昨シーズンまで、ラオニッチのコーチをしていたが、タイミングが合ってフェデラーからの打診を快諾した。
12年4月に33歳で引退したリュビチッチは、キャリア終盤、子どもを持つ親としてプレーを続けていた。現在、フェデラーも34歳になってキャリアの終盤に入り、4人の子どもを持つ父親になった。オフコートでよりリラックスしたいフェデラーは、同じ境遇を経験した2歳だけ年上のリュビチッチに、よりよい理解者を求めたということなのだろう。
今シーズンが始まって約2カ月が経過したが、ジョコビッチ(ATPランキング1位、2月15日付け、以下同)は、全豪で最多タイとなる6回目の優勝。マリー(2位)は全豪5回目の準優勝。そして、錦織(7位)は全豪で3回目のベスト8、さらにATPメンフィス大会で史上初の4連覇を成し遂げた。それぞれのレジェンドコーチ体制はうまく機能し、いいスタートが切れている。
一方、新体制組も上々の滑り出しで、フェデラー(3位)は、全豪で12回目のベスト4(ただし、2月3日にひざの半月板の内視鏡手術を行ない、現在リハビリ中)、ラオニッチ(13位)は、トップ10復帰を虎視眈々と狙う。
今後も、レジェンドコーチとトップ選手が起こす化学反応が、ツアーの見どころのひとつになっていきそうだ。
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