【テニス】ヒンギスも決定!東レPPOに出場する注目の選手たち (2ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha

マリア・シャラポワ(ロシア)マリア・シャラポワ(ロシア) 全米オープンを右肩故障のため欠場するシャラポワの今後の動向が気がかりだが、1ヵ月後の東レPPOには万全の状態で出場してくれるだろう。そのシャラポワはこの大会との相性がいい。初出場の2004年以来、「大会の顔」として人気を集め、2005年と2009年には優勝を飾った。

 昨年の全仏オープン優勝で「生涯グランドスラム」を達成した女子テニス界のミューズ。9回目の出場となる今年の大会でも、188センチの長身から繰り出す打点の高い強打による超攻撃的なプレイと、一球ごとに放つ甲高いシャウトを披露してくれるはず。セリーナにはまだ2勝だが、ラドワンスカには8勝2敗と勝ち越しており、アザレンカとは6勝7敗のいい勝負を繰り広げている。

アグニシエシュカ・ラドワンスカ(ポーランド)アグニシエシュカ・ラドワンスカ(ポーランド) 2011年大会優勝者のラドワンスカは、2008年から今年で6回目の出場となる。昨年も準優勝するなど、東レPPOはお気に入りの大会の一つだろう。今年の四大大会ではいずれもベスト8に入っている実力者。昨年の最終ランキングで世界4位となり、今年もその位置をキープ中だ。

 多彩な球種のボールを繰り出して相手を翻ろうする知性派プレイヤーで、追い込まれた局面でも無表情でクールに対処する精神面の強さを持つ。勉強熱心で真面目な性格がプレイにも垣間見られ、一球ごとに種類の違うボールを自在に操るテクニックは必見。テニスの面白さを十分に味わえるはずだ。セリーナ、アザレンカ、シャラポワとの対戦成績では分が悪いが、有明コロシアムのコートとは相性が良く力を発揮できているだけに、伏兵として侮れない存在になりそうだ。

クルム伊達公子クルム伊達公子 上位の4選手に挑む日本選手の中では主催者推薦出場のクルム伊達公子に注目が集まる。先のウィンブルドン3回戦でセリーナと初めて対戦。結果は6-2、6-0の完敗だったが、試合内容を振り返ると伊達がストロークで世界1位を追い詰める場面も多く、「もう一度、ハードコートで対戦したい」と言わしめたのは、手ごたえを掴んだからだろう。クルム伊達とセリーナの再戦が実現するかどうかはドロー次第だが、ぜひとも有明コロシアムで2人の対戦を見たいものだ。

 クルム伊達が上位4選手の中で唯一勝利をあげたのは、2010年東レPPOの1回戦で対戦したシャラポワ。2008年4月に現役復帰して3年目のシーズンで、前年の大会チャンピオンを7-5、3-6、6-3で退けて勢いに乗り、この年は3回戦進出を果たした。

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