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ラグビー日本代表・齋藤直人が世界一のSHと対峙して感じたこと「視線ひとつでプレッシャーを与えてくる」 (2ページ目)

  • 齋藤龍太郎●取材・文 text by Saito Ryutaro

【エディー・ジョーンズの齋藤評は?】

 世界的なトップチームにおいてもその実力を遺憾なく発揮し、常に世界を意識しながら成長を続けている齋藤が、約4カ月ぶりに日本代表に復帰。それもフランスの地で行なわれるフランス戦に出場するとなれば、注目度が増すのは当然と言えよう。

 9番で先発した齋藤の"トイメン"は、そのデュポンだった。日頃から多くのことを学び、吸収しでいるトゥールーズのチームメイトと対戦した齋藤は、彼のプレーにこのように感じたという。

「ふだんも一緒にプレーしているので、常にスペースを探しているのはわかっていましたが、実際に相手にしてみると、そういったところのうまさや、視線ひとつで自分たちにプレッシャーを与えてくるところは、対戦相手としてやりづらかったです」

 試合そのものは苦い結果に終わったが、世界一のSHとの初対戦で学んだことは、齋藤にとって大きな糧になっただろう。

 しかし、今回のフランス戦は「デュポンとの対戦」以前に「フィジカルバトル」で劣勢に回り、FWやチーム全体がフィジカル面で常に後塵を拝していた。東京サンゴリアスやトゥールーズのようにフィジカルの強いチームではさほど感じていなかったプレッシャーを、日本代表ではフランスから受けたことで、齋藤も本領発揮とは言いがたいパフォーマンスに終わった。

 試合後、エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)に齋藤の評価を尋ねると、「FWが勝てていない状況だったので、そういう厳しい状況での試合で(SHの齋藤の)パフォーマンスを評価するのは難しいです」と回答するにとどまった。

 齋藤自身も、「特に前半は接点、フィジカルの面で受けてしまい、効果的に前に出ることができませんでした。シンプルにコンタクト、ブレイクダウンといったところで圧力を受けていました」と答え、FWも含めたチーム全体のフィジカルの改善が必要との見解を示した。

 相手のフィジカルの圧に負けない──。

 日本代表が掲げる「超速ラグビー」では、それが大前提となる。それができてこそ、齋藤らを起点とするBKのアタックにも勢いが出る。フィジカルで負ければ、モメンタム(勢い)は作れない。問題はシンプルとも言えるが、時間はかかる。チーム始動から半年足らずで解消できるほど簡単なものではない。

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