ラグビー日本代表「リーチの後継者候補」 ニュージーランド出身で日本語がペラペラの24歳は何者? (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

【3年後のワールドカップ出場を目指して】

 ジョーンズHCは日本代表について、「一番成長させないといけないところは、タックルとディフェンスのフィジカリティー」と指摘する。選手たちに求めているのは、世界トップのFWを止める力強さだ。

 コストリーは8月25日から始まる「パシフィックネーションズカップ(PNC)2025」のメンバーに選出された。アウェーでのカナダ戦を皮切りに、9月6日に埼玉・熊谷でアメリカと対戦し、その後はフィジー、サモア、トンガのいずれかのチームとホームで対戦する。

 コストリーは「PNCでは優勝を目指しています! ファンの方々には、私のワークレート(仕事量)やボールキャリーの部分を見てほしい!」と力強く語った。

 コストリーが見つめる先には、母国で開催される2027年ワールドカップがある。

「ブリスベンには家族も親戚もたくさんいるので、その前でプレーできたら本当にうれしい。もちろんワールドカップ(のメンバー)は狙っています。しかし先を見過ぎると、今がおろそかになってしまう。一日一日、ちょっとずつ努力して成長していけば、チャンスはあると思っています!」

 最後に「リーチの後継者になりたい?」と聞いてみた。すると、コストリーはこう答えた。

「リーチさんみたいな選手になれたらいいですけど、私は(日本代表で)自分のレガシーを作っていきたい」

 あくまでも、自分は自分──。コストリーはこれからも努力を積み重ねて、ジャパンで自らのストーリーを描いていく。

著者プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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