4年後のラグビーW杯には間に合う? 「未来の日本代表」に推薦したい4人の大学生ラガーマン (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

【史上最高身長212cmを誇る南アフリカ出身の21歳】

 今季はNo.8でプレーしているが、将来はフットワークやハイボールキャッチが活きるBKに戻る予定とのこと。「(日本代表として)両方に出場したい!」と、憧れの先輩・福岡堅樹氏のように7人制で夏季オリンピック、15人制でワールドカップ出場を目標に掲げる。

「ハイパント(キャッチ)は大学で1番になる。接点でガツガツと行って、誰よりも体を張る選手になりたい!」と語る谷山は、プレーで筑波大を引っ張る。

 最後に紹介する4人目は、身長212cm、体重130kgを誇る南アフリカ出身の東洋大LOジュアン・ウーストハイゼン(2年)だ。

 日本ラグビーに登録された選手のなかで、212cmはおそらく史上最高身長。ワールドカップに出場している南アフリカ代表やニュージーランド代表など、世界の強豪プレーヤーと比べても一番高い。

 ウーストハイゼンは来日する前、強豪ブルズのアカデミーに所属していた。しかし、高校3年時にプロチームとの契約がうまくまとまらず、「海外でラグビーと勉強がしたかった」と代理人が紹介してくれたのが、日本の東洋大だったという。

 大学では健康スポーツ科学部でスポーツサイエンスを専攻。うどんや唐揚げといった日本食もお気に入りになるなど、すっかり日本に馴染んでいる。ただ、大学の寮のベッドには高身長で入りきらなかったため、大きなマットレスの上で寝ているという。

「身長はもう止まりました(苦笑)。日本のラグビーはスピードがありますし、フィジカルも強い。生活はだいぶ慣れました。ただ、まだ言葉が話せないので、日本語の勉強をしています」

 ウーストハイゼンは昨季オフ、東洋大と提携している埼玉パナソニックワイルドナイツの練習に参加した。所属する南アフリカ代表LOルード・デヤハーの研鑽を受けたことで、ラインアウトはもちろんのこと、タックルやボールキャリーの技術も向上したという。

 外国人選手は日本で5年間プレー(1年のうち10カ月の居住が必要)すれば、日本代表としてプレーできる。2027年大会には間に合う計算である。

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