ラグビー日本代表の「ロック&ウイング人材難」がついに解消? 鉄人と福岡堅樹の穴を埋める新戦力が台頭 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

【選手層の薄さも4年前の敗因】

 マシレワがトライ後に見せる「エガちゃん(江頭2:50)ポーズからのスネーク(蛇)ポーズ」は、すっかりファンにもお馴染みである。ひざをケガした影響もあって代表から遠ざかったが、トンガ相手に地元の花園ラグビー場でトライを挙げて存在感を示した。

 マシレワは「ワールドカップに手を挙げていきたい。夢に対してベストを尽くすだけ」と先を見据える。ナイカブラとマシレワは8月5日に行なわれる母国・フィジー代表戦でさらなるアピールを見せ、ぜひともワールドカップの切符を掴み取りたいところだ。

 ジョセフHCは最終メンバー33人の絞り込みについてこう語る。

「選手をチームから離すか、もしくは残すのか......この2、3週間で決断しなければならないのは本当に難しい。しかし、それが仕事でもある。ワールドカップに向けて万全の準備をして、最高のパフォーマンスを見せるためにベストの選手を選ぶ」

 選手選考は、いよいよ佳境に入っていた。

 2019年ワールドカップで日本代表がベスト4に進出できなかった要因のひとつとして、選手層が薄く、特定の選手を起用し過ぎてしまったことが挙げられる。ファカタヴァ、ナイカブラ、マシレワという新戦力の台頭は、日本代表の選手層の底上げに必ずつながるはずだ。

プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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