ラグビー日本代表の「ロック&ウイング人材難」がついに解消? 鉄人と福岡堅樹の穴を埋める新戦力が台頭

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

【鉄人トンプソン引退後のLO】

 2キャップ目を獲得した今試合の対戦相手トンガは、28歳のファカタヴァにとって母国。トンガ代表のメンバーに従兄弟が3人いたこともあって「本当に特別な思いでした。とても幸せな時間で、エキサイティングな気持ちでした」と笑顔を見せた。

 ファカタヴァは20歳の時、現在ブラックラムズでチームメイトの双子の兄(ファカタヴァ タラウ侍)とともに大東文化大学に進学。フィジカルと攻撃的センスのあふれる選手として評価が高く、昨季のリーグワンではFLとして全試合に出場。そして今春、初めて日本代表に招集された。

 日本代表では所属クラブとは違うLOのポジションを託された。しかしながら、初キャップの試合でもいきなり躍動し、今回もトライを挙げてワールドカップ出場に大きく前進した。

 11歳でラグビーを本格的に始めた時も、ニュージーランドに留学した時も、大東文化大学に進学した時も、そして今も、ファカタヴァは兄と一緒にいる。初めて兄のいないチームでラグビーをしている環境に、ファカタヴァは寂しいと本音をこぼした。

「常にタラウと一緒にいたくて、今まで同じチームを選んできました。ずっと一緒にトレーニングしてきましたので、タラウがそばにいないのは寂しい......。でも、いつでもつながっていますし、僕をサポートし続けてくれています」

 ワールドカップ過去4大会に出場した「鉄人」トンプソン ルークが引退したLOのポジションは、ずっと人材難に苦しんでいた。21歳のワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)はケガで出遅れているだけに、復調してきたジェームス・ムーア(30歳/浦安D-Rocks)とともにファカタヴァの存在はチームにとっても頼もしい。

「ファカタヴァは週を追うごとに成長している。将来、日本を担う選手になるだろう。非常にスマートで力強く、彼も自身のポテンシャルに気づきはじめていると思う」

 ジョセフHCも、ファカタヴァが日本代表の中軸のひとりになる可能性を示唆する。

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