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齋藤直人「本気でワールドカップを目指していなかった」4年前の後悔 入社して1年でプロになった理由 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

── プロ選手として一番大事にしていることは?

「ずっと大事にしているのは準備です。いつ、どこで、誰とどんな練習をやるのか。毎週、毎週考えて、1週間後にそれがどうだったのか、できたのかできなかったのか、どれくらいできたのか......と振り返る。そして次(の週)にはこうしようと、常にアップデートし続けることを大事にして、日付ごとにiPadに書いています」

── それを見返したりするのですか?

「1週間のスケジュールで書いたのは消して、その次の週の予定を書いています。ただ、レビューで気づいたことや感覚がよかったことの記録は、たまに見返しています。

 たとえばメンタル面でいうと、昨春の日本代表の合宿には『絶対に9番を取ると毎日思い続ける。そこに絶対1ミリも妥協しない』という言葉を書いて臨みました。いろいろ見返してみると、面白かったですね(笑)。その気持ちは今も変わらないです」

── 現在、齋藤選手は日本代表で11キャップを数えます。一番覚えている試合は?

「以前は『ラグビーをやってきて一番うれしかった試合は?』と聞かれたら、大学選手権で優勝した試合を挙げていました。でも今は、2021年6月にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズと(スコットランドの聖地である)マレーフィールドで戦ってファーストキャップを得た試合でしょうね」

── ファーストキャップを得た時の「22番」の桜のジャージーは?

「実家で保管しています。交換したオーウェン・ファレル(イングランド代表SOスタンドオフ)のジャージーも一緒に飾っています。

 あのライオンズ戦は、僕のなかでのターニングポイント。毎回テストマッチが終わるたびに『もっとあの舞台でやりたい』『感情が高ぶる舞台でやりたい』と思っています」

── 日本代表で「このプレーはうまくいったな」と覚えているシーンはありますか?

「味方をサポートしてトライを上げるプレーは、自分の強みのひとつとしているので、初めてスタメンで出場したアイルランド代表(2021年7月/ダブリン)ではうまく出せました。

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