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「坊主頭しかない」「遊びに行く気力もなかった」中村亮土が振り返る「自衛隊」みたいに厳しかった鹿児島実業高ラグビー部時代 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

── 進学した帝京大では主にSO(スタンドオフ)としてプレーし、サンゴリアスでも当初は10番で出場することもありました。しかし、今ではすっかりインサイドCTB「12番」のイメージが定着しています。12番という背番号にプライドやこだわりはありますか?

「ほかのメンバーが12番で出ていたら、もちろん悔しい気持ちはあります。でも、それはしょうがないなとも思います。ベストを尽くした結果、選ばれないのは仕方ないなと。12番という背番号に対してのプライドはないですよ。ただ、自分のベストを作る準備だけは日々、怠らないようにしています」

── どんな12番になりたいですか?

「目指しているところは、世界一のCTBですね! スキルも高く、フィジカルでも戦えて、試合に影響を与えられるような選手。そうなりたいと思っています」

── ここ数年の中村選手は、特にキックをうまく使っている印象があります。

「現代ラグビーにおいて、キックはめちゃくちゃ大事な戦略になってきます。その部分ではジャパンのラグビーにも貢献できると思っているので、キックを自分の武器にできればいいですね」

── ラグビーファンには、中村選手のキックにも注目してもらいたいと。

「ラグビーをよく知っている方は『僕=タックル』というイメージがあると思うので、まずその部分はマストでやらなければいけない。それ加えて、キックやパスといったスキル、ゲームコントロール、アタックでもいい影響を出せるプレーをしたいと思っています」

── 日本代表が再びワールドカップのW杯の決勝トーナメントに出場し、そして強豪国に勝つためには何が大事になってくるでしょうか?

「日本のラグビーは展開力が速いし、スキルも高い。そういったところは本当に世界のトップだと思うので、それをベースとしてチームを構築していくのは間違っていないと感じています。

 ただ、フィジカルのレベルは絶対にある一定のところまで引き上げないといけない。コーチ陣からも『フィジカルを強くしろ』とは常々言われています。ボールキャリーやコンタクトした時のインパクトや圧力のかかった状況では、間違いなくフィジカルの部分で戦わないといけないので、少しずつ強化している段階です」

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