エディージャパンに呼ばれた「天才高校生」...梶村祐介は「それがプラスになったのかはわからない」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 当時は社会人になって2年目の24歳。ワールドカップには『いける!』という自信がありました。しかしよく考えたら、選ばれるパフォーマンスじゃなかったです。でも、あの経験があったからこそ『もっとうまくなりたい!』というモチベーションにつながったと思います」

── 今年2月、リーグワンの試合が休みの週に日本代表はミーティング合宿を行ないました。そこに呼ばれたのですよね?

「はい、イーグルスからは僕ひとりで、秋の日本代表の欧州ツアーで『柱』と言われていたメンバー以外の選手のなかでは、僕しか入っていませんでした。新しいメンバーはほとんどいなかったので、そういう意味では狭き門というか......。

 ワールドカップに向けて、メンバーはだいぶ絞られてきたという感じがします。2月に呼ばれたBKの選手のなかで(33名のワールドカップスコッドから)落ちるのは、ひとりかふたりじゃないかなと思っています」

── 昨季は日本代表のリーダーグループのひとりに選ばれました。

「春シーズンの継続みたいな感じで、リーダーグループには秋シーズンも入っていました。自分のなかでは特別、そこが評価されたとは感じていないです。CTBは練習するために4人必要なので、それで呼ばれていたのかもしれません。

 昨季の春シーズンは主要な選手がケガなどの影響で何人かいなかったので、チャレンジングになるなと感じていました。昨年7月は(フランス代表との第1戦で)12番として『先発で行く』とコーチ陣から言われていたので、その気持ちも強かった。

 ところが、コロナの影響で(チームから)離脱してしまった。『ティア1』と呼ばれる世界的強豪と対戦したことがなかったので、フランス代表戦に出たかったのが正直なところです」

── 日本代表コーチのトニー・ブラウンのラグビーをしっかり遂行する選手が試合機会を得ている、という感じでしょうか?

「ブラウニー(ブラウン)のラグビーの根本に『キッキングラグビー』があると思うので、昨年の日本代表戦でもそれができる選手が出場していました。僕だけに限らずBKのどの選手も、キックは絶対に必要になってくると思っています。

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