日本代表、サモア戦はダブルキャプテン。リーチの負担減で必勝態勢へ (3ページ目)

  • 齋藤龍太郎●取材・文・撮影
  • text & photo by Saito Ryutaro

 翻って、プールAは10月4日現在、混戦状態だ。3戦消化のアイルランドが勝ち点11で首位に立っているが、日本代表は2戦を終えた時点で勝ち点9の2位。残り試合と勝ち点(1試合最大5)を考えると、アイルランドは最大の勝ち点が16、3位のスコットランドは最大で15となることから、残り2戦の日本代表としては決勝トーナメント進出(プール2位以上で進出)、それも1位通過のためには、まずサモアに勝って総勝ち点を13、できればボーナスポイントを伴う勝利で14にする必要がある。

 ボーナスポイントとは、4トライ以上で得られる勝ち点1のことだ(7点差以内での敗戦でもボーナスポイント1が付与される)。これを獲得できるか否かが非常に重要となる。サモア戦でもボーナスポイントは必須だが、ジョセフHCはそのような趣旨の質問を一蹴した。

「ボーナスポイントのことは考えていませんし、いいパフォーマンスをすることだけにしか焦点を当てていません。しっかり相手にプレッシャーをかけて、勝機をつくっていくだけです。チームとしてそういう話しかしていません。しっかりパフォーマンスすればいい成果がついてくると思っています。そうでなければ厳しい試合になるでしょう。過去のワールドカップを考えると、ボーナスポイントを考えながら入る試合はなかったと思います」

 日本代表は過去も現在も、ボーナスポイントを考えて試合に臨むチームではない。かつて日本代表としてプレーしたジョセフHCの言葉には説得力があった。

 ダブルキャプテンで真っ向勝負。そして、あくまで勝利のみを目指す。日本代表の姿勢と目指すところは、極めてシンプルで明確だった。

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