日本代表がイングランドをぶちかます。完敗するも新たな歴史を築いた (4ページ目)

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 前半を15-10で折り返した。ブレイクダウン、ラインアウト、前に出るディフェンスなど、成長の跡は見えた。だが、ラグビーは80分間で戦うものだ。後半、ギアをあげてきたイングランドから得点を奪うことはできず、逆に3トライを献上した。

 とくに後半の序盤。日本はハイプレッシャーを受け、ペナルティーを連発した。疲労ゆえか運動量が落ち、試合の流れを相手に渡した。プレーの精度、連係が乱れた。自滅に近い格好だった。

 課題も露呈した。突っかけるタイミングと間隔を変えてきた相手のスクラムへの対応力、キックの精度、パントキックの処理、モールディフェンス...。 結局、15-35でノーサイドである。イングランド戦はこれで9戦全敗となった。

 リーチ主将は感想を聞かれ、短く言った。

「ガッカリ」

 ジョセフHCは「学びがあった」とポジティブにとらえた。手応えはつかんだものの、続けてこう話した。

 「強いチームはビハインドになるとインテンシー、強度をガーッと上のレベルに上げることができる。その相手にペナルティーをせず、食らいついていかないといけない。それが大きな課題。後半、判断、精度が落ちてしまったところがあった」

 ブレイクダウンの寄りも遅くなった。さらなる体力アップ、集中力の持続力、選手層の底上げも課題である。

 もっとも来年のW杯に向け、チームの強化は順調とみていい。1週間、2週間で対戦チームに合わせて準備ができたことをとらえ、山田はチームの成長をこう、説明した。

「選手の理解力、遂行力は非常に上がっている。みんな、スイッチの入れ所が1個2個増えてくると思うので、チームがどう伸びていくか楽しみですね」

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