2018.11.06

包囲網が強まっても帝京大に迷いなし。
早大撃破で偉業達成へひた走る

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

「ラグビー精神」は生きている。例えば、対戦相手に敬意を払う。その歴史にも。

 大学ラグビー王者の帝京大が、創部100周年の早大にリスペクトを抱いて挑み、楽しみ、そして圧倒した。パワーを増しながら、関東大学対抗戦8連覇、大学選手権10連覇の偉業にひた走る。

今夏の対戦では負けていた早大にリベンジを果たした帝京大

 試合後、東京・秩父宮ラグビー場の外だった。1970年創部。1996年から、その帝京大を率いる岩出雅之監督は小雨の落ちる中、「早稲田大学さんにはお世話になってきた」としみじみと漏らした。

「草創期の帝京大学ラグビー部が(早大OBに)支えられた事実もある。早稲田の背中を追いかけながら、我々は成長させてもらった。厳しさも教えてもらった。ラグビーの先頭を走ってこられたチームに対して、心からリスペクトしているんです」

 実は試合前日のジャージ授与式の際、岩出監督は、早大の100周年に触れている。”早稲田の関係者の方々の尽力があるから、いまの帝京がある。敬意を持って、しっかり戦おう”といったことを学生たちに語り掛けたそうだ。