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包囲網が強まっても帝京大に迷いなし。
早大撃破で偉業達成へひた走る (4ページ目)

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 もちろん、課題はある。勝って反省、未熟さを実感しながら学生たちの力は伸びていく。厳しさと帝京ラグビーを楽しみながら。

 学生の成長に手応えを感じながら、岩出監督は愉快そうに言った。

「上級生が1.5倍頑張ってくれたら、下級生も伸びていくかな。お互い成長し、チームはもっと伸びていくでしょ」

 早大はこれまで、全国大学選手権を15回、制している。明大が12回。これを追いかける帝京大は1年1年、先輩たちの努力の積み重ねで連覇を「9」に伸ばした。

 岩出監督は続けた。

「歴史は当事者が語ることではないと思う。感謝や敬意を表するけれど、自分たちは今をしっかり頑張ることが大事でしょ」

 次は、明大戦(11月18日・秩父宮)。充実した環境と、人間的成長を促すクラブ文化。その中で才能たちが切磋琢磨し、考え、信じ、育っていく。そうやって帝京大の歴史が築かれていくことになる。

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