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欲張り主将、リーチ マイケル
「2023年フランスW杯にも出たい」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 格好の力試しとなる試合に向けて、リーチはこう意気込む。

「この時期に、これ以上いいテストマッチはない。来年のW杯で対戦するチームは、いずれもセットプレーが強い。昨年は目指すラグビーに体力がついていかなかったが、サンウルブズなどで準備してきたので、体力がないとか身体が小さいとかの言い訳はできない。プレッシャーは感じているが、来年のプレッシャーはもっと大きい。勝利して、今のラグビーに対して自信をつけたい」

 イタリア代表やジョージア代表に勝つためには、FWのスクラムやラインアウトといったセットプレーで互角以上に戦えることがカギとなるだろう。だが、リーチはその他にもポイントをふたつ挙げた。

 ひとつ目は、「疲労して体力がきつくなったときに精度を保てるか」である。さっそく宮崎合宿では、フィットネス練習を30分ほどやって身体を疲労させたのち、全体練習を敢行するというメニューを組んだ。チームメイトと一緒にメニューをこなしたリーチは、「過去W杯に出場したことがある選手の精度は高い。一方、W杯に出ていない選手はまだまだレベルアップしないといけない。だが、彼らも伸びる幅はある」と語る。

 そしてふたつ目は、組織的なディフェンスだ。「イタリア代表に対しては、キックで相手を走らせて攻めたい。ただ、ディフェンスでイージートライからの失点が多いので、それをなくしたい」。

 リーチに個人的に伸ばしたい点を聞くと、「スピードチェンジの回数」を挙げた。リーチのポジションはFLだが、攻撃のときは両サイドの端にBK(バックス)と一緒に立ってアタックラインを形成する。「CTB(センター)の選手と比べるとトップスピードになる回数が少ないので、もっと増やしたい」という。

 2019年のW杯に出場すれば、リーチにとっては3度目のW杯となる。しかも今回は、日本開催という特別な大会だ。リーチは今、このような気持ちを抱いている。

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