今季全敗。スーパーラグビーで苦戦する
サンウルブズの存在意義とは? (2ページ目)
ところが、いざフタを開けてみれば、サンウルブズは開幕5連敗と苦戦を強いられている。2月25日の東京・秩父宮ラグビー場でのオープニングゲームでは、ディフェンディングチャンピオンのハリケーンズに17-83で大敗。その後もシンガポール、南アフリカで計4試合を行なったが、いずれも敗れた。
この結果に対しての受け止め方は人によって異なる。なかには、前向きに受け止めている人もいる。その理由は、アウエーなどのタフな環境のもと、若手選手が順調にキャリアアップしていることだ。
世界ランク上位国の代表選手がひしめくスーパーラグビーで、台頭したひとりが江見翔太(サントリー・サンゴリアス)だ。ウイング、フルバックとして全試合に出場し、タックルされながら球をつなぐ"オフロードパス"はリーグトップの11本、ボールを持ったときの走行距離を示すランメーターは2位タイとなる407メートルを記録するなど、世界の一流選手たちと堂々と張り合った。
また、庭井祐輔(キヤノン・イーグルス)の活躍も光った。174センチ、100キロと最前列のフッカーとしては小柄な体格ながら、2メートル級の選手が揃う南アフリカ勢とのぶつかり合いで何度も相手を押し込んだ。
江見も庭井も、日本代表(15人制)経験のない選手たちである。次世代を担う選手たちが世界の舞台で才能を発揮し、そして課題を感じたことに、サンウルブズの存在意義がある。
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