なぜスーパーラグビーに日本人選手が続々と参戦するのか? (2ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 田中史朗は3年目、リーチ マイケルは2年前に続いて2度目、松島幸太朗とツイ ヘンドック、山田章仁、稲垣啓太は初のチャレンジとなる。レベルズ(オーストラリア・カンファレンス所属)と3年目の契約を結んでいた堀江翔太(パナソニック/HO/29歳)は、今年9月に開幕するワールドカップを見据えて首の手術をしたため、今年のスーパーラグビー参戦は断念。それでも今年は、スーパーラグビーに参戦する日本代表選手が過去最多(6名)となった。

 なぜ今、日本人選手が続々とスーパーラグビーに参戦するのか――。まず、2年前に世界の扉を開けた田中と堀江の場合には、強い想いがあった。

「2011年にニュージーランドで行なわれたワールドカップで結果を残すことができなかったので、2019年に日本で開かれるワールドカップを成功させるために、何かしないといけないと思った」(田中)

「海外に行こうと思ったのは、そこまでラグビーがうまくなかったから。僕は大学時代、畠山健介(サントリー/PR/29歳)、五郎丸歩(ヤマハ発動機/FB/28歳)らの陰に隠れていたので、もっと辛い経験をしないといけないと思った」(堀江)

 また、ふたりの所属するパナソニックも、彼らの背中を押してくれた。元監督でもある飯島均部長が、「日本人選手を海外でプレイさせることは、パナソニックだけでなく、近い将来、日本のラグビーに有益になる」という、広い視野と信念を持っていたことも大きかった。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る