【ラグビー】W杯まで残り1年。日本代表に何ができるのか?

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 今からちょうど1年後、2015年9月18日にラグビーワールドカップ(W杯)が開幕する。4年に一度行なわれる今回のW杯開催国は、ラグビー発祥の地――イングランド。2019年には日本でも開催される世界屈指の祭典であり、日本代表は今年5月、すでに8大会連続8回目の出場を決めている。

2012年から日本代表のヘッドコーチを務めるエディー・ジョーンズ2012年から日本代表のヘッドコーチを務めるエディー・ジョーンズ 2015年W杯には20の国と地域が出場し、4つの予選プールに5チームずつ振り分けられ、各プール上位2チームが準々決勝へと進む。そして、決勝トーナメントに進んだ8チームが、優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」を手に入れるために争う。過去最高の世界ランキング10位につけている日本代表は、下記の日程で戦う。

【プールB】
9月19日(土) vs.南アフリカ代表(世界ランキング2位)
9月23日(水) vs.スコットランド代表(同8位)
10月3日(土) vs.サモア代表(同9位)
10月11日(日) vs.アメリカ代表(同18位)

 2012年から日本代表を率いるオーストラリア人のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が掲げる目標は、決勝トーナメント進出――つまりベスト8だ。過去の通算成績1勝21敗2分と大きく負け越し、「W杯で勝つ文化」が根づいていない日本代表にとって、大きなチャレンジであることは否めない。

 ただ、エディー・ジョーンズという人物は、2003年W杯でオーストラリア代表を準優勝に導き、2007年W杯ではアドバイザーとして南アフリカ代表の優勝に貢献した世界的名将である。日本人の血を引き、日本人の妻も持つ熱血漢は、1995年から日本での指導を始め、2011年度はサントリーをトップリーグと日本選手権の2冠に導いた。「日本と世界のラグビーを知る」人物として、桜のジャージーを委(ゆだ)ねるには、これ以上のない選択だ。

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