【ラグビー】代表候補選手も躍動。
「成長」にこだわる帝京大のワンランク上の強さ (3ページ目)
SO中村の活躍もあり、帝京が明治に勝利。関東大学対抗戦優勝を決めた
この日は3トライ。この試合の「MVP」となった。代表最優先の外国なら、目下欧州遠征中のジャパンに帯同していただろう。努力型。ジャパンのエースとなる可能性を感じる。「ジャパンでのプレイは?」と聞かれると、「まだ、その時ではない。まず集中してこっち(大学)で頑張る」と言い切る。
体重が入学時から約10キロ増えて94キロ。3年生SOは試合終了から2時間後、暗闇の中で記者の質問を律義に答え続ける。
「対抗戦優勝より、このゲームで成長できたということが収穫かなと思います。これまでの3連覇は先輩たちが築いたものなので、自分たちは初優勝の気持ちで臨んでいます」
頂点への課題は。
「失点を減らすためのペナルティの減少とディフェンスです。厳しい生活と練習で、これまで積み重ねてきたものをさらに磨いていくことです」
決しておごらず。勝ってカブトの緒を締めよ、だ。何より自身の成長を第一に考える。4連覇に死角なし。この真摯な姿勢が大学王者の成長を促し、ひいては日本代表のレベルアップにもつながっていく。
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