2012.11.01

【ラグビー】日本人初の快挙!
田中史朗が語る「僕がスーパーラグビーに挑戦するワケ」

  • 斉藤健仁●文・撮影 text & photo by Saito Kenji

見た目は童顔だが、キレのあるプレイで「笑う暗殺者」の異名を持つ田中史朗 ついにラグビー界でも、世界トップの舞台に日本人が立つ――。

 野球で言えばメジャーリーグ、サッカーで言えばプレミアリーグやセリエAといった世界のトップリーグに、日本人が次々と挑戦し、その名を轟かせてきた。そして10月27日、ラグビー界にも朗報が届く。南半球3ヵ国で行なわれている『スーパーラグビー』に、来年、日本人として初めて代表キャップ31のスクラムハーフ(SH)、27歳の田中史朗(パナソニック)が参戦することになった。

「素直に嬉しい。僕のような小さい体(166センチ・75キロ)でも、世界でできるということを示したい」

 今まで日本人ラグビー選手の中にも、海外を志向した選手はいた。だが、世界の壁は高く、険しかった。日本人として初めてプロ選手となった村田亙(現専修大学監督)も、フランス2部でのプレイであり、現在日本代表GMの岩渕健輔や昨シーズンで引退した斉藤祐也も、イングランドやフランス1部リーグで、とても活躍したとは言いがたい。テストマッチで世界最多トライを誇る、あの大畑大介もフランス1部リーグに挑戦したが、試合に出場すらできなかった。また、南半球に目を移しても、さほど状況は変わらず、スーパーラグビーへの出場を感じさせる選手は皆無であった。

 そんな現状での、田中の偉業。かつてスーパーラグビーのチームを率いた経験もある日本代表ヘッドコーチ(HC)、エディー・ジョーンズは「ファンタスティック! 田中が世界でもベストなSHであることを証明してくれた。日本ラグビーにとっても良いこと。これから若い選手が『スーパーラグビーでやろう』という夢を持てるようになった」と、手放しで田中を讃えた。

『スーパーラグビー』とは、世界ランキング1位~3位に君臨する南半球のラグビー強豪国、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの3ヵ国で行なわれ、現在『世界最高峰』と名高いプロリーグのことだ。1996年に12チームでスタート、現在は各国5チームずつ計15チームが参加。2月から7月まで国内外のチームとリーグ戦を行ない、プレイオフの末、8月に優勝が決まる。