【女子卓球】張本美和が「3度目の正直」で早田ひなを下し、全日本を初制覇 「この試合は終わったな」と追い詰められても貫いた攻めの姿勢 (2ページ目)
【追い詰められた女王・早田が見せた底力】
そして、3年連続で同じ顔合わせとなった早田との最終決戦。女子では小山ちれ(1992年から1997年/6連覇)以来、史上4人目となる全日本4連覇の偉業を目指した早田も"女王"にふさわしい勝ち上がりを見せ、準決勝で木原美悠(トップおとめピンポンズ名古屋)を4-2で退けて決勝にたどり着いた。
この日の決勝は、過去2年と異なる展開になった。第1ゲームこそ、早田が終盤の連続ポイントで7-11と先取したものの、第2ゲームでは張本が序盤から6連続ポイントを奪い、11-2で奪取。巻き込みサービスや投げ上げサービスなど、サーブの種類を次々に変えて戦術転換を図る早田だが、張本はそれに対応。第3ゲームも11ー9で奪ってさらに流れを引き寄せた。
過去2度の決勝では早田に長所を消された張本だが、この試合では先手を取る強気の姿勢が随所に見られた。第4ゲーム、7-6と早田に1点差に迫られた場面でタイムアウトを要求。父である張本宇コーチの助言を受けてコートに戻ると、早田のフォア前へのサービスに対し、迷いなくフォアハンドを振り抜いた。そこから連続ポイントでゲームをモノにしたが、その一打は試合を象徴するようなポイントだった。
だが、早田も底力を見せる。強烈なフォアハンドやチキータなど多彩なレシーブを駆使し、5-11で第5ゲームを奪取。続く第6ゲームは、張本が伝家の宝刀であるYGサービスを効果的に使い、10-6とチャンピオンシップポイントを握るも、そこから早田が圧巻の6連続ポイントで逆転。五輪や世界卓球など、数々の修羅場をくぐり抜けてきた早田の極限でのプレーは、会場に漂い始めていた"張本美和の初優勝"という空気を変えるに十分な迫力だった。
しかし張本は、それに呑まれなかった。フルゲームとなった最終第7ゲーム、3-1とリードした場面で強い執念を見せる。自らのサービスからのチキータで得点すると、その後も早田のミドル、バックを厳しく突き、フォア側へのストレートに強打を沈めた。
サービスから反撃に出たい早田に対し、張本はフォアの強打を一切緩めない。表情を変えることなく攻めの姿勢を貫く17歳の姿からは、過去2年、決勝で味わった苦しみと決別しようとするようなすごみが感じられた。そして再び10-6とチャンピオンシップポイントを握ると、最後はサービスからのバックハンドで決めた。その瞬間、張本は両手を上げて喜びを爆発させた。
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