元ソフトボール日本代表・長崎望未が語る引退後の今 軟式野球やベースボール5に挑戦するわけ (3ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Tatematsu Naozumi

【野球もソフトもひっくるめて普及していきたい】

――メディア活動と言えばYouTubeチャンネルもお持ちですよね。ソフトボール関連だけでなく、元プロ野球選手の上原浩治さんや川上憲伸さんともコラボされています。

「軟式野球からのご縁で、元プロ野球選手の方々とコラボさせてもらったりと、チャンネルのコンテンツは確実に広がりました。そういった方々の力をお借りしながら、少しでもソフトボールに触れてもらう機会を増やしたいと思っています。
はっきり言ってしまうと、ソフトボールはまだまだマイナースポーツですし、まずは認知してもらうことが大事です。他にも、あまり知られていない大学ソフトボールの情報だったり、高校生たちが大学に進学してもソフトボールを続けてみようと思ってもらえるような動画も配信しています」

――なるほど。コツコツと普及に努めている状況なんですね。

「できれば今後は国内ばかりではなく、海外にも視野を広げていきたいなと考えています。特に、アジア全体の底上げが必要ではないかと。アジア全体で力をつけていけば、日本ももっとレベルを上げなければならないと、相乗効果が生まれることも期待しています」

――いろいろな方向性を模索しながら、ソフトボール全体を盛り上げようとしているのですね。

「なにかひとつに捉われる必要はないと思っています。わかりやすく言うと、子どもだったら別に野球とソフトボールを分けなくてもいいんじゃないかって。私自身、野球経験者の方からも指導を受けていましたし、バッティングの自主練習で野球の硬球を打つこともありました。子供のころは何より楽しさが大事なので、野球もソフトボールもひっくるめて普及活動をしていきたいなと思います」

――大人の方々はもちろんですけど、小さな子どもたちにもU15ワールドカップをぜひ見てもらいたいですね。

「そうですね。元日本代表の山田恵理さんや渥美万奈さんもオフィシャル・サポーターを務めていらっしゃいますし、上野由岐子さんや宇津木麗華さんも来場される予定です。
大田スタジアムなど都内3球場で試合が予定されていますが、全試合入場無料ですので、ソフトボールを知らない方も、公園遊びや散歩がてら、気軽な感じで立ち寄ってもらえたらうれしいですね。とにかく知ってもらうこと、まずは見てもらうことが大事なので。ぜひ、よろしくお願いします!」

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【profile】 
長崎望未 ながさき・のぞみ
1992年6月19日生まれ。愛媛県出身。小学校3年生でソフトボールをはじめ、京都西山高等学校在学中にはインターハイで優勝。高校卒業後の2011年にトヨタ自動車女子ソフトボール部に入部。1年目のシーズンには本塁打王や新人賞など四冠を獲得し、チームのリーグ優勝に大きく貢献した。2014年からは日本代表としても活躍。2020年シーズンをもって現役を引退。引退後はソフトボールの普及活動のほか、テレビ出演、アパレル、YouTubeなど多方面で活動している。


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