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張本智和に続く「男子卓球界の怪物」、14歳の松島輝空。ラリー戦での粘り強さを武器に世界ユース3冠など実績は十分 (2ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • photo by T.LEAGUE/AFLO SPORT

【14歳でユース3冠】

 そのなかで、パリ五輪に向けた最初の一戦として注目された、世界卓球選手権(アメリカ・ヒューストン)が昨年11月に開催された。日本からは張本、丹羽、宇田、森薗、戸上隼輔(世界ランク95位)の5選手がエントリー。男子シングルスは大会3連覇中&五輪2連覇中の馬龍(マロン)や、世界ランク3位の許昕(シュシン)ら金メダル候補が数名欠場。それでも五輪以上のハイレベルな大会であることに変わりないが、日本勢の42年ぶりのメダル獲得が期待された。

 しかし、男子シングルスは3回戦までに全員が敗退。東京五輪での心身の疲れもあっただろうが、張本と丹羽はいずれも2回戦で、世界ランキングで格下の選手に敗れた。男子ダブルスで宇田と戸上ペアが銅メダル、混合ダブルスで張本が早田ひなとのペアで銀メダルを獲得したものの、男子の田勢邦史新監督は「シングルスは納得いく結果ではなかったですし、非常に厳しいものを選手に与えていきたい。(パリ五輪代表争いは)誰が勝つかわからない状況。誰にでもチャンスはある」と現状を捉えていた。

 そして、そのチャンスを虎視眈々と狙っているひとりの若武者が、世界卓球選手権の直後に大きな快挙を成し遂げた。

 昨年12月に行なわれた、世界ユース卓球選手権大会(ポルトガル)のU−15男子シングルスで、14歳の松島輝空(まつしま・そら/世界ランク471位)が優勝。男子ダブルス、混合ダブルスも制覇し、「3冠」を手中に収めてみせた。

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