【男子バスケ】Bリーグベテラン代理人が語る業務内容と報酬、富樫勇樹との出会い (2ページ目)
【FIBAの規則に準じる代理人の報酬】
晴れて契約が締結された場合、代理人の報酬(フィー)は基本契約額の最大10%までを選手側から支払われることになっている。これはFIBA(国際バスケットボール連盟)のルールに基づいたもので、BリーグはFIBAに準じたリーグであるため、その数字となる。ただし、事情によってエージェント報酬の割合は変わってくる。
鴨志田氏はBリーグ誕生前、bjリーグとJBL(2013年からNBL)というふたつのトップリーグが存在していた2009年から代理人を務めているが、主に関わっていたbjリーグの選手サラリーは決して高いものではなかった。そのため、選手が不利益を被らない条件でやり取りしていたという。
「bjリーグ時代に担当していた選手のサラリーは、外国籍選手であっても年間1000万円未満、なかにはその半分に満たない場合もありました。そのような状況で10%のフィーをいただいてしまうと選手の生活が成り立たなくなってしまう。選手からしたら代理人に依頼するメリットが薄くなってしまうので、3〜5%を私の報酬としています。昔のNBAでの代理人報酬の設定を参考にしました。
その流れもあり、私の場合は現在も同じ基準で、日本人選手・コーチと話を進めてきております。
ちなみにFIBA管轄ではないNBAは、サラリーの母数がどんどん膨らんでいる状況もあり、現在は2〜4%の報酬設定がNBA選手協会によってされております」
外国籍選手・コーチを直接的に担当する場合は10%を基準にしているが、海外の代理人から依頼されて日本のチームとの交渉を請け負う場合は海外の代理人と折半、つまり5%ずつ受け取るケースが多い。
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