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ホーバスジャパン2期目に不安「こんなバスケをしていたらダメ」 ネクスト河村勇輝は育つのか (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka

【目立ったのは1期目を知る選手ばかり】

 今回の2試合とそれに向けた直前合宿は、新たな選手を探すことが主眼のひとつだった。

 しかしながら、これまで代表に縁のなかった選手たちの中から目立った活躍を見せた者がいたとは言いがたい。モンゴル戦では比江島慎(宇都宮ブレックス/SG)や西田優大(シーホース三河/SG)、グアム戦では吉井やジョシュ・ホーキンソン(サンロッカーズ渋谷/PF・C)と、ホーバスHCのバスケットボールを長く経験している選手たちの活躍が目立った。

 無論、新たな環境でバスケットボールスタイルに慣れ、それを無意識で体現できるようになるには時間がかかる。ホーバス氏がHCに就任して初めて指揮を執った2021年11月のワールドカップ・アジア地区予選での2試合では、中国を相手に完敗を喫している。

 富樫は自身も出場していた当時の中国戦を引き合いに出しつつ「若い選手が経験を積みながら成長していく姿を見られると思う。大きな一歩だった」と話し、日本代表のゲームを徐々に体に染み込ませることが大事だと語った。

 もちろん、このウインドウのようなシーズン中の戦いでは、選手によってコンディショニングにばらつきがある。招集がかかっていた幾人かの選手たちは、コンディショニング不良や故障によって離脱している。Bリーグの開幕節で足首の捻挫を負った渡邊雄太(千葉ジェッツ/SF・PF)も、コンディショニング不良で参加をあきらめた。

 欲張りすぎてはいけないとはわかりつつも、今回のウインドウでコートに立った者からひとりでも、光を放つ者が出てほしかった。それは繰り返しになるが、今の日本が上がろうとしている次の階段は、世界のトップチームを打破して真の意味でバスケットボールの世界地図に名を刻むことで、そのためには世界と戦える「選手が必要」だからだ。

 世界と比べてサイズで劣る日本がチームとして戦うことを是とするも、コート上に5人しか立つことができないこの競技において、個の力がモノをいう部分は大きい。ワールドカップや五輪で河村勇輝(メンフィス・グリズリーズ/PG)や八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ/SF)、渡邊雄太、比江島、ホーキンソンといった個人の力量が、日本の活躍を後押ししたことは否定できまい(現在行なわれているヨーロッパ選手権やアメリカ大陸選手権の予選でも、スペインやドイツ、イタリア、アルゼンチンといった強豪ですらNBA組抜きで戦って黒星を喫している)。

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