馬場雄大インタビュー「4年前は全然通用しなかった自分のバスケが、どこまで通用するかすごく楽しみ」 (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • 加藤誠夫●撮影 photo by Kato Yoshio

── 前回のワールドカップの苦い経験を経て、馬場選手はGリーグやオーストラリアリーグで挑戦を続けてきました。

「2019年のワールドカップでの悔しさがなければ、今はないでしょうし、海外でのプレーも続けていなかったと思っています。やっぱり、負けたままというのは嫌。でも、自分が認めないかぎりは『負けではない』とも言えるので、次につなげるという意味でここまでやってきました」

── 2019年のワールドカップのアメリカ戦で日本は大敗(45-98)を喫した一方、馬場選手の孤軍奮闘は強く印象に残っています。なので、先ほどの「全然通用しなかった」という言葉はやや意外でした。

「僕のなかでは『目立つだけでは意味がない』と思っています。NBA選手や各国のトップ選手を相手に、ちゃんと結果を残す選手になる必要がある。

 その意味で2019年は、できたり、できなかったりという波がありました。また、ほかの国の選手たちに比べて劣っている部分があるとも感じました」

── 4年前、馬場選手はまだチーム全体のなかでも若いほうでしたが、今は年齢も立場も上になってきました。八村塁選手(SF/ロサンゼルス・レイカーズ)の不在もあり、今大会はより中心的な役割を果たさないといけない気持ちですか?

「おっしゃるとおり。塁が抜けたことによって、より結果を求められる立場にいると思っています。ただ、そういったことを試合で考えるのではなく、求められることをその場の状況や瞬間で判断していけば、おのずといい形で戦えるとも感じています」

── ワールドカップの予選ラウンドは「死の組」と呼ばれる厳しいグループです。そのなかで「この選手とのマッチアップや対戦が楽しみだ」という人はいますか?

「やはりドイツのデニス・シュルーダー(PG/トロント・ラプターズ)やフィンランドのラウリ・マルカネン(PF/ユタ・ジャズ)といったNBA選手との対戦が楽しみですね。彼らからの『生で感じる圧』がどんなものか、彼らを前にしてどれだけやれるのか......。

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