八村塁は大丈夫か、トム・ホーバスHCに聞いた。「まもなく復帰するでしょう。心配してないですよ」
トム・ホーバス(バスケットボール男子日本代表HC)インタビュー@後編
2021年11月下旬、バスケットボール男子日本代表の新たな指揮官となったトム・ホーバスHC(ヘッドコーチ)が初陣を飾った。東京オリンピックで女子日本代表を銀メダル獲得に導いた手腕は、新たな舞台でどのように発揮されるのか。熱い人柄で一躍人気者となったホーバスHCに話を聞いた。
今季まだNBAに復帰できていない八村塁この記事に関連する写真を見る---- 男子日本代表のHCに就任し、初陣を飾った現在の心境はいかがですか?
「私たちのチームは、まだまだ練習を重ねていく必要があります。同時に、私が指揮するバスケットボールシステムの『パズル』に合う『ピース』を探していかねばなりません。ピースとは、言うまでもなく選手のことです。
今回プレーした選手たちのなかにも、光るものを見せてくれた若手は幾人かいました。たとえばSG西田優大(シーホース三河/1戦目でチーム最多11得点)のプレーはファンタスティックでした。2戦目でチーム最多の16得点を挙げたPG寺嶋良(広島ドラゴンフライズ)もよかった。PG齋藤拓実(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)も同様です。私のシステムにフィットするピースだと感じました。
※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。
一方、ビッグマンは私の「ファイブアウト(コート上の5人がアウトサイドに位置取る戦術)」のシステムでプレーすることに苦労していたところがありました。だが、普段はインサイドでプレーする彼らも、徐々にこのなかでプレーすることを学習してくれたと思います」
---- 合宿中から選手たちは口を揃えて、ホ--バスHCのバスケを「ボールがないところでもどう動くかを考えねばならない。頭を使うもの」と言っていました。試合で彼らは頭を使えていましたか?
「選手たちにはすでに高いバスケットボールIQが備わっているので、各自の役割は理解しているように思います。ただ、チームメイトにどういう役割があるかまでは、まだ十分にわかっていないようです。
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