渡邊雄太、八村塁の今季の活躍は? NBAイースタンはビッグ3の一角が欠けたネッツに黄信号 (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Yohei Osada/AFLO SPORT

「(昨季の優勝で)僕たちは歴史の一部になったわけだけど、それはもう終わった。今はまたいいバスケットボールをすることに集中すべきとき。今季に連覇を果たし、来季も、その先も勝ち続けたい」

 開幕戦で32得点、14リバウンドと爆発したアデトクンボは、決意に満ちた表情でそう述べた。26歳と今が旬の"グリークフリーク(ギリシャの怪物)"に率いられたバックスが、リピート(連覇)を果たしても驚くべきではない。

 ここまで挙げた2強以外では、今オフにラプターズからカイル・ラウリーを獲得し、ジミー・バトラー、バム・アデバヨとの"職人トリオ"を完成させたマイアミ・ヒートの戦いぶりも楽しみ。また、昨季にトレイ・ヤングというヤングスターに率いられ、予想外の快進撃でカンファレンス・ファイナルに進んだアトランタ・ホークスがどのくらい向上するかも興味深い。さらに、昨季はレギュラーシーズンで最高勝率を挙げながら、プレーオフでは惨敗し、オフに主力のベン・シモンズがトレード志願という激震に見舞われたフィラデルフィア・76ersがどうなるかも目が離せない。

 その他、昨季に復活の狼煙を上げたニューヨーク・ニックス、東京五輪でも活躍したジェイソン・テイタムが引っ張るボストン・セルティックスといった、伝統チームも無視はできない。昨季の新人王である"ファンタジスタ"ラメロ・ボールが率いるホーネッツ、リック・カーライルがHCとして戻ってきたペイサーズにも伸びしろはある。

 これらの有力チームの中から、どこがバックス、ネッツに迫っていくのか。全体にタレント層が分厚くなったイースタン・カンファレンスでは、序盤からハイレベルな争いが続きそうだ。

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