渡邊雄太が語るNBA本契約と東京五輪。八村塁のすごさにも言及した (2ページ目)

  • 杉浦大介●取材・文・撮影 text & photo by Sugiura Daisuke

現地を訪れた両親と現地を訪れた両親と――具体的に、どのあたりが「成長できている」と感じますか?

「今はコート上ですごく余裕があるんですよ。それは昨季の後半あたりから徐々に出てきた部分。そのあとにサマーリーグなども経験して、『自分はこのレベルでできる』という自負があるので、落ち着いてのびのびとプレーできている気がします」

――そういったお話を聞くと、どうしても「NBAでも」と思ってしまいます。今季、なかなかコールアップされていないのは、チーム状況も関係しているのでしょうか?

「グリズリーズはあまりケガ人が出ていないですし、優先されるのは本契約の選手になります。チームもうまく機能しているので、なかなか入っていくスキがない。それでも、チャンスがくればモノにできる自信はあります」

――課題については、これまでずっと「フィジカルの強化」と「3ポイントシュート」の精度でしたが、そのふたつは変わっていないですか?

「はい、そのふたつさえできればという感じです。今シーズンは、味方がドライブした時にカットして合わせるプレーがうまくなったと思っていて、そういう部分はNBAでも通用すると思っています。自分がゴール下に切り込むことによって味方選手をフリーにしたりとか、そういったプレーをGリーグのコーチもすごく評価してくれています。

 あとは3ポイントをしっかり決めて、フィジカルをさらに強くすれば、NBAでもローテーション選手としてやれるだろう、という気持ちはあります。一時期、3ポイントシュートの確率がよかったんですけど、最近は落ち始めているので、そこは去年同様にしっかりやっていかないといけません」

――2ウェイ契約を結ぶと、Gリーグで活躍しても所属チーム以外からコールアップされる機会はなくなります。「2ウェイ契約の難しさを味わっている」という指摘もありますが、ご自身ではどう思いますか。

「『2ウェイ契約でなければ、他のチームから呼ばれているんじゃないか』といった周囲の声は聞いています。ただ、僕は2ウェイ契約だからこそ、去年から継続してプレー時間をもらえたと思っています。グリズリーズは僕を成長させたいと思って、2ウェイ契約を与えてくれたんです。2年という期間をくれていることに感謝していますし、自分が成長できたのは2年間やってきたおかげだと思っています。僕は『2ウェイ契約じゃなかったら』と思ったことは一度もないですし、チームには感謝しかないです」

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