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W杯の洗礼を浴びた日本がやるべきこと。八村塁「世界の強さを感じた」

  • 小永吉陽子●取材・文 text by Konagayoshi Yoko
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka kenzaburo

 13年ぶりとなる日本のワールドカップ初戦は、67-86でトルコに完敗した。ヨーロッパの強国と、13年ぶりに世界の舞台に出場する国との差があらゆる面で出てしまった。フリオ・ラマスヘッドコーチは、敗因について「相手が強豪だった」と簡潔に述べ、力負けであることを認めた。

中国入りしてから体調がすぐれなかった八村塁中国入りしてから体調がすぐれなかった八村塁 浮き足立った形は試合の出だしに現れた。ミスから連続して走られてしまい、開始6分55秒で早くも3-11とされ、2回目のタイムアウトを請求。1クォーター(Q)で12-28と16点のビハインドを負った。

「ワールドカップは独特の緊張感があり、自分もそれに飲まれてしまいました。出だしであんなにミスをしていたら論外ですし、この大舞台で追いかける展開は難しい」(比江島慎/SG/宇都宮ブレックス)

「相手が今までの(強化試合で対戦した)レベルとは違う強度でやってきました。ボールのないところでのディフェンスが強くてボールをもらえず、スクリーンを壊されてしまうので、自分たちがボールを動かし続けることをぶつ切りされてしまったというか...」(篠山竜青/PG/川崎ブレイブサンダース)

「試合の入りは大事だと思っていたのですが。僕らがうまく入れないのに、相手はのびのびとプレーしていた。こういった舞台で僕らが余裕を持って試合ができることは少ないので、何かを仕掛けてやらないといけないし、後手になっているようではダメです」(田中大貴/SG/アルバルク東京)

 トルコが強豪であることは、試合前から誰もがわかっていた。何しろ相手は2002年大会から5大会連続出場、しかも自国で開催した10年大会には準優勝を遂げ、4大会連続でベスト8以上の成績を収めている。現役NBAプレーヤーを3人擁するほか、NBA経験者もいる。ただ、「強い」とは頭ではわかっていても実際に対戦をすると、どこに差があるのかを知ることになる。トルコの選手たちは試合の流れを読み切る力があり、全員が連動して動いている。相手が仕掛けてきたディフェンスに対して突破口が開けない"駆け引き"で劣っていたことが経験の差だった。

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