八村塁への頼りすぎは禁物。「相手もバカじゃない」から課題が見えた (2ページ目)

  • 栗原正夫●取材・文 text by Kurihara Masao
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

「このチームにおいて、塁は自分が打ちたいと思ったシュートはすべて打ちにいっていい権利を持っている。ただ、彼がプレーするのを、見ているだけのつもりはない。彼が、強引にプレーをしすぎと思った時はサポートしたいし、どうバランスを取るかが大事になる」(ニック・ファジーカス/34、川崎ブレイブサンダース)

 チームメートの誰もが八村の実力は認めている。だが、日本がW杯の予選ラウンドで対戦するのは絶対的な存在であるアメリカ(1位)を除いても、トルコ(17位) とチェコ(24位) の欧州勢はニュージーランド以上の実力国。八村に頼るばかりでは厳しい戦いになるのは見えている。

 ニュージーランドとの第2戦では、右足首を捻挫していた渡辺雄太(24、メンフィス・グリズリーズ)が戦列に復帰して約10分と短い時間ではあったが、八村、元NBAプレーヤーのファジーカスと日本代表のビッグ3が初めて一緒にプレーしたことも話題となった。だが、連係を深めるにはもう少しがかかりそうだ。

「3人でやったのは今日が初めて。みなさんオフェンス面で注目していると思いますが、僕自身はそれよりもディフェンス面で影響を与えられる3人だと思う。ただ、そこが今回は出せなかった。そこはもう1度考えないといけない」(八村)

 203センチの八村、206センチの渡邊、210センチのファジーカス。八村は「この高さは攻撃以上に守備で効果的」と話すが、ニュージーランドを相手にリバウンドでも37対45と下回るなど課題が残った。

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