2019.08.16

八村塁への頼りすぎは禁物。
「相手もバカじゃない」から課題が見えた

  • 栗原正夫●取材・文 text by Kurihara Masao
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

 今月31日に開幕するFIBAバスケットボールワールドカップ(中国)に向け、世界ランキング48位の日本代表は、同38位のニュージーランドと12日(〇99-89、千葉ポートアリーナ)と14日(●87-104、カルッツかわさき)に強化試合を行ない、1勝1敗で終えた。

21歳にして、日本代表に欠かせない存在となった八村塁 この2試合で最大の関心を集めたのは、もちろん6月のNBAドラフトで日本人初の1巡目指名を受けた八村塁(21、ワシントン・ウィザーズ)だ。NBA入り後、初の凱旋試合となり、また代表としては昨年9月のW杯2次予選のイラン戦以来の試合とあって、日本期待のエースがどんなプレーを見せるのか注目された。

 その八村は、12日の初戦で期待にたがわぬ働きで35得点をマーク。代表7戦目にして自己最多得点を記録するなど躍動し、「最高の出だしになった」と笑顔を見せた。だが、続く第2戦は両チーム最多の19得点を挙げたものの、フィールドゴール成功率は76%から40%に低下。チームも敗れ「相手もバカじゃない。本来は格上だし、35点を取ったら次は抑えるためにやってくる。当たりも強くなっていたのは感じた」と課題を口にした。

 互いにW杯に向けた調整段階にあるため、勝敗やスコアに大きな意味はないだろう。

 2試合を通して、ドライブ(ドリブルで攻め込むこと)やゴールに背を向けてのポストプレー、リバウンドとフォワードとしての役割をこなした八村が特別な選手であることがわかった。ただ、初戦に比べ、第2戦ではニュージーランドもテンションを上げてきたなか苦しんだのは事実である。

 第2戦でフィールドゴール成功率を下げたことに対して、堂々と「問題ないです」と言い切るあたりに八村の大物ぶりを感じたが、彼に対していまチーム内ではこんな声がある。

「(チームの)メインは塁なので、どうやったら楽にボールを渡せるかが、僕たち周りの選手の役割」(馬場雄大/23、アルバルク東京)

「スペシャルな選手なのは間違いない。自分でプッシュして、フィニッシュできますし。ただ、それが相手に研究されたときにどうするか。そこは詰めないと」(篠山竜青/31、川崎ブレイブサンダース)