2018.06.13

失意のレブロンが引き金に。
超大型移籍で来季のNBAは激変するか?

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

“レブロンの夏(The Summer of LeBron)、再び”――。

 NBA現役No.1プレーヤーの称号を欲しいままにするレブロン・ジェームズが、再び大きな決断を下す時期が近づいている。

昨年に続いてNBAファイナルで敗れ、キャブズからの移籍が噂されるレブロン クリーブランド・キャバリアーズ(以下、キャブズ)の大黒柱として、4年連続でイースタン・カンファレンスを制したレブロンだったが、5月31日に開幕したNBAファイナルはゴールデンステイト・ウォリアーズに屈辱的なスイープ負け(4連敗)。6月8日の第4戦では地元で85-108と大敗を喫し、最終決戦の舞台でウォリアーズに2年連続で惨敗した。

 この第4戦終了後、ロッカールームでレブロンはしばらく放心したように佇(たたず)んでいた。「選ばれし男」と呼ばれてプロ入りした怪物もすでに33歳。子供たちが近づいてくるまでほとんど身動きもしなかった姿からは、今年も優勝回数を増やせなかったことへのフラストレーション、落胆、怒りが感じられた。

 レブロンは今オフに3500万ドル(約38億5000万円)のプレーヤーオプションを持ち、FAになることができる。2年前に地元チームのキャブズを頂点に導き、すでにクリーブランドでの役目は果たした。今のキャブズはすでにキャップスペース(チーム総年俸の上限-チームの総年俸)を大幅に超過し、大きな伸びしろは感じられない。だとすれば、次のステップを踏み出す時が来たのかもしれない。

 NBAファイナル敗戦後の失意の表情を見て、多くの関係者が「レブロンが再び移籍を考慮している」と推測したのは当然だろう。

「タレント面では、ウォリアーズと僕たち5人のベストプレーヤーを比べれば彼らのほうが優れている。それが真実だ。彼らは才能に恵まれているだけでなく、聡明さも備えている。そんなウォリアーズと競い合えるだけのチームを作るにはどうすればいいかをみんなが考えているよ」

 ファイナル第4戦の前日に、レブロンはウォリアーズがキャブズより1枚も2枚も上のチームであることを半ば認めていた。それと同時に、「才能だけでなく聡明さ」という言葉から、移籍先に求める条件を提示したとも受け取れる。