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栃木ブレックスの司令塔・田臥勇太が語る
Bリーグ初代王者への想い (4ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

 BAA(バスケットボール・アソシエーション・オブ・アメリカ)がNBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)という名称になったのが1949年。約70年後の現在、初代チャンピオンの名を知る人は、さほど多くないだろう。Bリーグがこのまま歳月を重ねれば、何十年後かには初代チャンピオンの名前など、きっと忘れ去られる。

 ただし、田臥勇太とともに、60試合のレギュラーシーズンを戦い抜いたチームメイトと、1試合なら40分、今シーズンを合わせれば多くの時間を栃木ブレックスとアリーナでともにしたファンにとっては、初代王者になった喜びを生涯忘れることはないだろう。

 もちろん田臥自身、「勝ちたいのはどのチームも同じ」と理解している。CSに出場する8チームの戦力は拮抗する。では、お互いの勝ちたい気持ちがぶつかったとき、勝敗を分ける微差はどこに生まれるのか?

「どのチームも、お互いを知り尽くしています。勝敗を分けるものがあるとしたら、それは戦術なんかよりも、もっと細かな部分な気がします。ルーズボール、リバウンド......五分五分のボールに、いかに泥臭く飛び込めるか。チーム全員で泥臭く40分間、戦い抜いたチームに勢いが生まれると思います」

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