三河の比江島慎、A東京の田中大貴が語る「Bリーグ初代王者」への渇望

  • 小永吉陽子●取材・文 text by Konagayoshi Yoko
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

Bリーグ2016-2017 クライマックス(2)

 シーホース三河の比江島慎(PG/SG)とアルバルク東京の田中大貴(SG)――。ともに、東京五輪に向けて、日本代表の中心として期待されている選手だ。比江島は得点で打開しながら、時にはポイントガードもこなす重責を担い、田中は攻撃の起点になりながら、ディフェンス面でも多彩さを見せている。
※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)

タフなシーズンを過ごしながらも、コンディションは良好だという比江島慎タフなシーズンを過ごしながらも、コンディションは良好だという比江島慎 互いに優勝戦線に絡むチームとして、シーホース三河は西地区1位/三地区間3位(勝率3位)、アルバルク東京は東地区2位/三地区間1位(勝率4位)でチャンピオンシップ2016-2017(以下:CS)進出を決めているが、シーズンが始まる前、両エースの置かれている状況は異なっていた。

 田中は記念すべきオープニングゲームを戦うチームのエースとして、開幕を盛り上げるべく、積極的に表舞台で宣伝活動をしていたのに対し、比江島は日本代表の一員として、開幕直前までイランで開催されていたFIBAアジアチャレンジに出場している。

 2016年7月のオリンピック最終予選から休む暇なく代表活動が続いている比江島は、「いつもならば徐々にコンディションを上げながら戦うけれど、今年はBリーグになったので最初から気合いを入れていかないと」とプロ元年に懸ける思いがあり、田中は日本代表の座を取り戻すべく、リーグで結果を残そうと並々ならぬ決意があった。スタート時の状況は違ったが、開幕を迎えて2人が語っていたのは「Bリーグで競争しなければ、日本代表も強くならない」という共通した思いだ。

 日本を代表するそんな両エースに、Bリーグ初年度の戦いや初代王者に向けて、同じ質問をぶつけて意気込みを聞いた。

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