日本男子バスケは、未来永劫オリンピックに出場できないのか? (2ページ目)
こうした問題をかかえた日本バスケットボール協会は、2014年11月末から約半年強の間、FIBAから資格停止処分を受ける。結果、協会の体制は元サッカーJリーグチェアマンの川淵三郎氏の尽力で大幅に入れ替わり、日本リーグとbjリーグは統一され、今年から始まる"Bリーグ"という新リーグが生まれた。しかし、それまで10年の2リーグ並立時代は、地域に根ざすプロクラブが増えるなどプラス面もあったものの、代表チームをはじめとする競技力の向上を停滞させたことは否めない。
また、2006年には日本で初となる男子の世界選手権(現・ワールドカップ)が開催されたが、運営面で大きな赤字を出し、期待したほどの大きなパブリシティも得られなかった。競技面でも日本代表は健闘むなしく予選ラウンド敗退と結果を出せず、世界選手権というビッグイベント開催の好機を人気向上や、競技力向上につなげることはできなかった。
こうしたリーグ乱立と世界選手権での失敗から、今までの時間を一部の人は、「失われた10年」と呼ぶ。この間にできたはずの強化等の「遅れ」をこれから取り戻すのは大変だ。
協会の体制が変わり、Bリーグという新リーグができることで、日本のバスケットボール界がこれまでよりも前進しそうだという予感はある。スポンサーの集まり具合や宣伝認知効果などは、これまでには見られなかった規模のようだ。人気が高まり、より多くの観客の前でプレーすることは、選手のレベル向上にもつながるだろう。
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