2016.07.15

「マジか!」のウォリアーズ移籍。
ケビン・デュラントの誠実な説明

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

 ケビン・デュラントは以前にも、ライバルの強豪チームに移籍したことがあった。高校時代の話だ。

 今から11年前、高校最後の学年を迎える前の夏に、デュラントはNBA選手を多く輩出している名門オークヒル高から、同じく全米で名の知られた強豪校モントロス・クリスチャン高に転校し た。高校卒業後の進路はすでにテキサス大に決まっていたのだが、成績が少し足りなかったからだ。

ウォリアーズへの移籍を決断したケビン・デュラント 進学のための学業基準を満たすためにも、遠く離れた全寮制のオークヒルより、家から通えるモントロスで高校最後の1年を過ごしたほうが目も行き届いていいだろうという、両親の判断・アドバイスに従ったものだった。このころはまだ、両親のアドバイスが進路を決めるときに大きな比重を占めていた。

  テキサス大を選んだときも、そうだった。テキサス大のほかにも、ノースカロライナ大、シンシナティ大、ケンタッキー大など多くの強豪校から勧誘されていたが、いろいろな条件を考えたうえで、テキサス大を選んだ。その理由のひとつに、両親がデュラントに期待していた姿があった。

 デュラントの父――ウェイン・プラットは、そのころのデュラントへのアドバイスについて、こう語っていた。

「私も、彼の母親も、ケビンには自分の道を歩んでほしいと思っていた。自分独自のレガシー(遺産)を築いてほしいと思っていた」