【NBA】見慣れない顔ばかり。新生レイカーズは問題山積?

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko photo by AFLO

「あの7番、誰だ?」
「あれはザビエル・ヘンリーだよ」
「あぁ。3年前、グリズリーズにドラフトされた、あのヘンリーか」

 10月のプレシーズン期間、ロサンゼルス・レイカーズの試合を見ながら、記者の間で何度となく交わされたやり取りだ。背番号7番のザビエル・ヘンリーだけでなく、時には3番のショーン・ウィリアムスや、11番のウェズリー・ジョンソンだったこともある。3人とも20代後半で、かつてドラフト1巡目で指名された選手たちだ(ヘンリー=2010年12位@メンフィス・グリズリーズ、ウィリアムス=2006年17位@インディアナ・ペイサーズ、ジョンソン=2010年4位@ミネソタ・ティンバーウルブズ)。NBAを取材してきた記者なら、名前を聞けば分かるぐらいの知名度はある選手ばかり。しかし、ドラフト後はそれぞれ期待に応えることができず、数チームを渡り歩いた後、今夏にFAとなってレイカーズと1年契約を交わした。

現在、復帰に向けてリハビリを続けるレイカーズのエース、コービー・ブライアント現在、復帰に向けてリハビリを続けるレイカーズのエース、コービー・ブライアント 今季のレイカーズは、長年のファンにとって見慣れない顔の多いチーム構成だ。今年4月にアキレス腱を断裂したコービー・ブライアントが復帰を目指してリハビリ中だったり、リーグ最年長39歳のスティーブ・ナッシュが長いシーズンに備えて欠場していることはあるものの、それだけが理由ではない。何しろチームの約半数が新メンバーで、かつ1年契約の選手なのだ。その中には、2000年にレイカーズがNBA制覇したときの一員だったジョーダン・ファーマーや、元クリッパーズのクリス・ケイマンなど、地元ロサンゼルスなら認知されている選手も混じっている。彼らの契約も、1シーズン限定。来年残るかどうか分からない、まさに寄せ集めというわけだ。

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