2012.07.14

【NBA】ライバルチームに電撃移籍。ナッシュがレイカーズを選んだ理由

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

スティーブ・ナッシュ(左)とコービー・ブライアント(右)が来季チームメイトとなる「人生で、こういう日が来るとは思ってもいなかった」

 現地7月11日、フェニックス・サンズからロサンゼルス・レイカーズに移籍したスティーブ・ナッシュは、入団記者会見で、開口一番にそう語った。

「こういう日」とは、レイカーズの一員となる日のこと。何しろ、レイカーズとサンズは所属するパシフィック・ディビジョンのライバル同士で、プレイオフでも激しい争いを繰り広げていたからだ。ナッシュがサンズに在籍した10シーズンのうち、レイカーズとプレイオフで対戦したのは3回。そのうちサンズが2回勝ち、レイカーズが1勝している。そんなライバルチームに入ることは、ナッシュにとって想像もできないことだったのだ。

 実際、レイカーズ入りを決める少し前の6月末、ナッシュはニューヨークのラジオ局のインタビューに答え、「自分はオールドスクール(ベテラン)だから、(ライバルの)レイカーズのユニフォームを着ることは考えにくい」と、はっきり言っていた。

 そんなナッシュがレイカーズに入ることになったのは、運命のいたずらとしか言いようがない。1年半前に離婚し、3人の子どもたちと別居している彼にとって、フリーエージェントになったこの夏の第一希望は、子どもたちのいるフェニックスに残り、サンズと再契約することだった。ところが、若返りを図るサンズがナッシュと再契約しないことを決め、新しいチームを探すことになったため、フェニックスに住む子どもたちまで近い距離であることを新チームの最優先条件とした。優勝を狙えるチームで複数年契約を得られれば、なお良い。その条件すべてを満たしたのが、レイカーズだったのだ。