【F1】アストンマーティン・ホンダ「抜けないモナコ」で極めてアグレッシブな戦術 ギャンブルを成功させて今季初ポイント
F1第6戦モナコGPレビュー(前編)
天国から地獄、そして再び、地獄から天国──。
ストレートがほとんどなく、パワーユニットの不利が出にくいモナコだからこそ、アストンマーティン・ホンダは期待を持って週末に臨んだ。だが、金曜に走り始めた瞬間にその期待は完全に打ち砕かれ、予選でも最下位に沈んだ。
抜けないモナコでは、絶望的な状況だった。
モナコの市街地コースを果敢に攻めるアロンソ photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る しかし、決勝は大荒れの展開となる。フェルナンド・アロンソが10位入賞を果たし、今シーズン初のポイント獲得が舞い込んだ。
「かなりトリッキーなレースだったね。1周目はターン1、ターン3、ターン5でかなりのリスクを負いながら、攻めていってポジションをつかみにいった。戦略的にもアグレッシブに、3周目にピットインして、セーフティカーが入ったところでもタイヤ交換を行なった。いろんなペナルティによって、ポジションアップのチャンスをつかんだんだ」
アストンマーティンは最後尾グリッドからのスタートでも、決してあきらめていなかった。わずか3周でミディアムタイヤを捨てて、残り75周をソフトタイヤで走りきるという、極めてアグレッシブな戦略を採った。失うものがないからこそ、採ることのできるギャンブルだった。
結果、1周目にピットインした3台の前で戻り、トラックポジションを確保する。抜けないモナコでは、どれだけペースが遅くても抑え込むことができる。
アロンソはバルテリ・ボッタス(キャデラック)が抑える3台の集団を引き離すことに成功。同様の戦略を採ったチームメイトのランス・ストロールもドライブスルーペナルティで後退したセルジオ・ペレス(キャデラック)を抑え込み、30周目を過ぎたあたりからはむしろペースで上回って引き離していった。
レース中盤を迎える頃には、中団グループから30秒以上引き離されていた。しかし、前のウイリアムズ勢がピットストップのためのギャップを作るべく、後続を抑え込むチームプレーを展開したことにより、アロンソはこの集団に追いつくことができた。
それでも15位でしかなかったが、57周目のターン19でストロールがクラッシュを喫し、セーフティカーが出たところで、レースの展開は大きく変わることになった。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。


