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【F1】角田裕毅が表彰台のチャンスを逃した日 雨のコンディションで「水を得た魚」のように快走した (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

(番外編)2020年@FIA F2最終戦バーレーン

 F1昇格のためのスーパーライセンス取得を賭けたFIA F2の最終ラウンド。角田は予選でポールポジションを獲得し、決勝のレース1フィーチャーレースでも優勝を飾り、ランキング3位となってF1昇格を決めた。

 何よりもすばらしかったのは、プレッシャーのかかる状況のなか、1週間前の予選でスピンを喫し最後尾スタートになる致命的なミスを犯した同じバーレーンで、完璧なアタックを決めたこと。そして決勝でも、ニキータ・マゼピンなどトリッキーな相手にもつけ入る隙を与えず、シャープな飛び込みとクレバーな駆け引きで、角田らしいドライビングに溢れたレースを見せたことだ。

 F1の複雑で厳しい環境のなかで、とりわけレッドブル昇格以降は鳴りを潜めるようになってしまった角田裕毅ここにあり──という、彼の魅力満載のレースがもう一度見たい。そんな思いを込めて、ただ純粋にレースとドライビングを楽しんでいた頃の姿も「番外編」としてベストレースのひとつとして触れておきたい。

「攻めるべきところは攻めて、落ち着くべきところは落ち着く、というメリハリが一番うまくつけられたレースだったと思います。今まで培ってきた経験や反省点をすべてぶつけたタイヤマネジメントで、最後は前に出て勝つことができました。

 1年を通して自分の成長を感じる暇もないくらい、常に『自分に何が足りないのか?』しか考えていなかった。どのくらい成長したかはわからないし、足りないところもあることはわかっているけど、『成長したな』というよりも『まだまだ成長したい』というのが正直なところです」

<了>

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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