【F1】角田裕毅はフェルスタッペンの決断に「多くを学べた」 攻めのセットアップ変更が0.5秒もの差を生んだ (2ページ目)
【セットアップ変更に自信が持てず】
「すごく不思議です。アタックには何もミスはありませんでしたし、特に何かがあったというわけでもありませんでした。すべてのコーナーで1/1000秒単位までタイムを削り取ることができたし、最大限を引き出せたかな、という感触でしたから」
その後、角田のフロアにはダメージがあったことがわかり、それがすべてではないにせよ、少なからず影響を及ぼしていたことは明らかだった。縁石に乗り上げることも多いサーキットだけに、走行中にどこかでダメージを負っていたのだろう。
ただしそれだけではなく、フェルスタッペンは金曜の大苦戦から土曜にセットアップを変更し、FP3の感触から予選に向けて、ぶっつけ本番でさらなるセットアップ変更を選んだ。
しかし角田は、その変更に自信が持てなかった。そのため、FP3の延長線上で予選に臨むことを選んだ。0.500秒には、その差も多少なりともあった。
「予選はセットアップ面で2台を異なるアプローチにして、(フェルスタッペン車は)FP3から予選に向けてのセットアップ変更に自信を持っていました、だけど、僕は継続性のある状態で予選に臨みたかったので、そのままで臨むことにしたんです。
マックスのほうがうまくいかず、僕のセットアップがうまくいった可能性もあったと思います。だけど、マックスはそういう変化にも迅速に対処できる巧さがあります。今週末は(角田担当の)チームとして多くを学べたと思います」
マシンダメージに加えて、RB21に対する理解度という点でも、フェルスタッペンとの間にはまだ差があったのだ。
著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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