【F1】堂本光一が角田裕毅への期待を熱く語る 「こんな感情になったのは久しぶり」 (3ページ目)
【応援の輪がもっともっと広がってほしい】
日本GPは現地で観戦してきました。レースの週末には、会場となった鈴鹿サーキットに3日間で26万6000人もの観客が集い、すごく盛り上がっていました。今年の鈴鹿には角田選手がトップチームのレッドブルで走ることになったので、たくさんの"にわかファン"が来ていたと思います。
僕はF1がもっと盛り上がって、日本のなかで角田選手やモータースポーツが市民権を得るためには"にわか"がすごく大事だと考えています。
今、メジャーリーグにそれほど詳しくない人たちも、「今日の試合で大谷翔平選手はホームランを打ったの? ドジャースは勝ったの?」と会話していますよね。それと同じようにF1のレースが開催された翌日には、「今回のレースで角田選手は何位に入ったの? レッドブルの成績は?」と話題になってほしい。
そのためにもメディアでF1をもうちょっと大きく取り上げてほしいと思いますが、まずは角田選手が表彰台や優勝という結果を出すことが大事ですよね。やっぱりスポーツは、結果がすべてのところがあります。
今シーズンの角田選手は、表彰台に上がるチャンスは十分あると思います。そういった意味では、第5戦のサウジアラビアGPは期待していました。マシンはレッドブルに合っている高速サーキットですし、市街地なのでアクシデントも多い。それをうまく避ければ、上位入賞もあり得ると思っていたのですが、よりによって角田選手が1周目にアクシデントに巻き込まれてしまいました。中継を見ながら心底ガッカリして、すごく落ち込みました。
こんな感情になったのは久しぶりです。かつて肩入れしていたセナやシューマッハがレース序盤でなんらかのトラブルやクラッシュがあったりしてリタイアしてしまったら、レースそのものに興味を失ってしまうというか、ぽっかり心に穴が開いたような感覚になっていました。
でも、最近は特定のドライバーを応援するのではなく、レースそのものを楽しめていたのですが、角田選手が登場してからは変わりました。彼の走りが気になり、F1中継を観戦する際は、いつも角田選手のラップタイムを追いかけながら応援しています。それはやっぱり角田選手ならば何かやってくれるような空気をまとっているからだと思っています。
僕だけでなく、国内のモータースポーツファンの間では、日本代表として世界最高峰のF1の頂点をめざして戦っている角田選手を応援しようという機運が高まっています。その応援の輪が、日本国内でもっともっと広がってほしいと思っています。
【プロフィール】
堂本光一 どうもと・こういち
1979年生まれ、兵庫県出身。日本人初のフルタイムF1ドライバーの中嶋悟氏がデビューした1987年頃からF1のファンに。堂本光一&井上芳雄主演ミュージカル『ナイツ・テイル -騎士物語-』ARENA LIVEが2025年8月2日(土)〜10日(日)に東京ガーデンシアターで上演される。
公式Instagram【koichi.domoto_kd_51】
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著者プロフィール
川原田 剛 (かわらだ・つよし)
1991年からF1専門誌で編集者として働き始め、その後フリーランスのライターとして独立。一般誌やスポーツ専門誌にモータースポーツの記事を執筆。現在は『週刊プレイボーイ』で連載「堂本光一 コンマ1秒の恍惚」を担当。スポーツ総合雑誌『webスポルティーバ』をはじめ、さまざまな媒体でスポーツやエンターテイメントの世界で活躍する人物のインタビュー記事を手がけている。
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