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【F1】角田裕毅の契約は2025年限り 前半戦のレース次第では有力チームからオファーもある (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 そんななか、角田が所属するレーシングブルズは厳しい戦いを強いられることになりそうだ。昨年はシーズン中盤の開発失敗とリカバリーに時間を要したことで、以降の競争力を維持することができなくなってしまった。

 しかし、中団トップを争う位置でシーズンスタートを切ったことも事実だ。昨年の失敗から得た学びをしっかりと2025年型マシン開発に生かせていれば、今年もまずまずのスタートを切ることはできるはずだ。

 元マクラーレンで昨年までFIAテクニカルディレクター(TD)を務めていたティム・ゴスが技術責任者に就任し、チーム組織の強化が進んでいる。英国ビスターの空力開発拠点も、レッドブルの敷地内にある最新施設へと移転した。ただし2025年型マシンは従来どおりジョディ・エギントンTDが統括しており、新施設の効果は2026年型マシンの開発に生かされることになる。

 レーシングブルズに限らずどのチームも、開幕時点でどれだけ高い対他競争力を確保できているかどうかで、2025年のランキング追求と2025年型マシンの継続開発にどれだけ注力するかが決まってくるだろう。

(6)新人ドライバー5人。最もインパクトを残すのは?

 2025年は5人もの新人ドライバーがいる。それも大型新人が多い。

 メルセデスAMGはアンドレア・キミ・アントネッリ(18歳)をデビューさせる。15歳になった直後の9月にイタリアF4でデビューし、フル参戦初年度の2022年にイタリアF4とADAC(ドイツ)F4王者、2023年はフォーミュラリージョナルにステップアップして中東選手権とヨーロッパ選手権の両方で王者になった逸材だ。

 飛び級でFIA F2に昇格した2024年は、チームが苦戦するなかでも2勝を挙げてランキング6位。同時にF1の旧型車テストやシミュレーター作業を重ねてF1デビューに向けた準備を進め、チームから高い評価を得てレギュラーシート獲得が決まった。

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