大混戦MotoGPはシーズン折り返し。「土曜に速いライダー」が汚名返上 (4ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●写真 photo by Takeuchi Hidenobu

 さらにいえば、このランキング上位4名のなかでじつはもっとも高い安定性を発揮しているのは、最高峰クラス2年目で優勝をまだ経験していないミルなのだ。ここ4戦のリザルトを比較すると、ドヴィツィオーゾ(1−5−7−8)、クアルタラロ(8ー13ーDNFー4)、ビニャーレス(10ーDNFー6ー1)、ミル(2ー4ー3ー2)という結果で、ミルの安定性が際立っていることがよくわかる。

 20年のMotoGPクラスは、全14戦が予定されている。つまり、今回のエミリアロマーニャGPを終えて、ちょうど全カレンダーの折り返しを迎えたことになるわけだ。次の日曜(27日)に決勝が行なわれる第9戦カタルーニャGPから、シーズンは残り7戦の後半戦に差し掛かる。緊密なチャンピオン争いと、まったく予想のつかない戦いは、これからますます混迷の度を深めてゆく。残るレースの数だけ、つまりここから先に7回のどんでん返しが続いたとしても、決して驚くにはあたらないだろう。

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